7月3日は、岡崎体育がJ-POPの見せ方をひっくり返した視点を振り返る

7月3日は、岡崎体育がJ-POPの見せ方をひっくり返した視点を振り返る

7月3日は、岡崎体育の誕生日。2010年代以降のJ-POPを振り返るとき、彼の名前は単なる個性派シンガーソングライターとしてではなく、音楽の聴かれ方や見せ方そのものにツッコミを入れながら更新してきた存在として思い出したくなる。ポップで笑えて、でも妙に本質を突いてくる、その感覚をあらためて味わいたい日だ。

ソロプロジェクト「岡崎体育」で切り開いた独自のポップ感覚

岡崎体育は1989年7月3日生まれ。大学卒業後にソロプロジェクト「岡崎体育」を本格化させ、2016年にアルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビューした。打ち込みを軸にしたサウンド、耳に残るメロディ、そして日常感覚とメタな視点が同居する歌詞は、既存のJ-POPの文法に乗りながら少し外側からそれを眺めるような面白さがあった。なかでも「MUSIC VIDEO」は、ポップミュージックを取り巻く映像表現の“あるある”を鮮やかに可視化し、楽曲そのものの魅力と批評性を同時に成立させた代表作として広く知られている。

ユーモアと批評性で現代J-POPの景色を広げた

岡崎体育の重要さは、コミカルで親しみやすいキャラクターだけでは終わらないところにある。ふざけているようでいて、音楽産業やリスナーの受け取り方、アーティストの見られ方までをきちんと作品に織り込んでいる点が大きい。しかもそれを難解な形ではなく、誰でも口ずさめるポップソングとして提示してきた。テレビ、CM、アニメ主題歌、提供曲など活動領域も広く、器用さという一言では片づけられない現代的な才能としてJ-POPの中で独特の位置を築いている。笑いと鋭さが共存できることを示した功績は大きい。

今日聴くなら

今日はまず「MUSIC VIDEO」を聴きたい。岡崎体育という名前が広く浸透した理由と、彼がただの色物ではないことが一曲で伝わるはずだ。そこから『BASIN TECHNO』やタイアップ曲をたどっていくと、キャッチーな表現力と職人的なソングライティングの両方が見えてくる。7月3日は、現代J-POPを少し違う角度から照らしてきた岡崎体育の視点に耳を澄ませる日にしたい。