6月20日は、鬼龍院翔がJ-POPの余白をポップに塗り替えた日

6月20日は、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔の誕生日。J-POP史の本流から少し外れた場所に見えた存在が、気づけば日本のカラオケ文化やテレビの笑いの文法まで巻き込みながら、大きな足跡を残したことを思い出したい日でもある。
1984年6月20日に生まれた、ゴールデンボンバーの頭脳
鬼龍院翔は1984年6月20日生まれ。ヴィジュアル系エアーバンド、ゴールデンボンバーのボーカルとして知られ、バンドでは作詞・作曲・編曲を一貫して手がけてきた。2000年代後半から2010年代にかけて広く知られるようになったゴールデンボンバーは、派手なステージ演出やユーモアの強い見せ方で話題を集めたが、楽曲面では鬼龍院のメロディ感覚と歌謡曲への目配せがしっかり土台にあった。コミックバンド的に消費されがちな入口を持ちながら、耳に残る歌を本気で作っていたことが、このグループの持続力につながっている。
笑いだけでは終わらなかった“女々しくて”以後の広がり
ゴールデンボンバーを代表する「女々しくて」は、カラオケの定番曲として長く親しまれてきた。あの曲が面白かったのは、インパクトのある振付やキャラクター性だけではなく、失恋の情けなさをあそこまで開き直ってポップにした点にある。鬼龍院は、ヴィジュアル系の美意識と大衆歌謡のわかりやすさ、さらにバラエティの瞬発力を同じ器に入れた。しかもバンド外でも楽曲提供やソロ活動を行い、2014年には日本レコード大賞の作曲賞を受賞している。色物では終わらない評価を得たことは、2010年代J-POPを語るうえで見逃せない。
今日聴くなら
今日はまず「女々しくて」を聴いて、なぜこの曲が世代を超えて歌われ続けるのかを確かめたい。そのうえで、ゴールデンボンバーの他の楽曲や鬼龍院のソロ仕事に触れると、単なるネタではなく、歌謡曲のツボを知り尽くした書き手であることが見えてくる。6月20日は、J-POPの“ふざけているようで本気”な系譜を支えたソングライターとして、鬼龍院翔をあらためて聴き直す日にしたい。