6月12日は、宮本浩次という声が日本のロックを更新し続けることを思い出す日

6月12日は、宮本浩次の誕生日。エレファントカシマシのフロントマンとして、日本語ロックの剥き出しの感情を何度も更新してきた存在だ。近年はソロ作品でも世代をまたいで届く声になっていて、この日になると改めて“あの声が日本のポップスにもたらしたもの”を考えたくなる。
1966年6月12日、宮本浩次が生まれた
6月12日は宮本浩次の誕生日。ユニバーサル ミュージックの公式 biography では1966年生まれ、日本を代表するロックバンドであるエレファントカシマシのヴォーカル&ギターとして紹介されている。さらに同ページでは1981年にエレファントカシマシ結成、1988年に「THE ELEPHANT KASHIMASHI」でデビュー、2019年にソロ活動開始という流れも確認できる。10代でバンドを始め、80年代の終わりにメジャーデビューし、その後も長く第一線に立ち続けているという事実だけでも、日本のロック史ではかなり稀有だ。
激情だけでは終わらない、日本語ロックの更新力
宮本浩次のすごさは、熱いとか激しいという言葉だけでは収まらないところにある。初期エレファントカシマシの切迫感はもちろん、90年代以降には生活の手触りや都会の孤独、年齢を重ねたからこそ出せる柔らかさまで歌の中に入ってきた。叫ぶような歌唱が注目されがちだが、実際には言葉の置き方やメロディの運びがとても繊細で、ロックの衝動と歌謡性が同居しているのが大きい。バンド期からソロ期まで一貫して、“日本語で歌うこと”そのものの強度を押し広げてきた人だと思う。
今日聴くなら
今日はまずエレファントカシマシの代表曲をいくつか続けて聴きたい。「今宵の月のように」の開かれた歌心、「俺たちの明日」のまっすぐな励ましは、宮本浩次という書き手と歌い手の両面がよくわかる。そのうえでソロ期の作品に移ると、同じ声がさらに自由に伸びていることにも気づくはずだ。6月12日は、一人のシンガーの誕生日を祝うだけでなく、日本のロックがどう成熟してきたかを耳でたどる日にちょうどいい。