4月4日は、松田弘の誕生日からサザンオールスターズのリズムの芯を聴き直す

4月4日は、サザンオールスターズのドラマー松田弘の誕生日。サザンを聴くとき、どうしてあれほど歌が自然に前へ出るのかを考えると、背後でバンドの体温を保ち続けてきたこのドラマーの仕事に行き着く。派手さだけでは語れない、日本のポップバンドの理想的なリズム隊のあり方がそこにある。
1956年4月4日生まれ、サザンオールスターズのグルーヴを支えるドラマー
松田弘は1956年4月4日生まれ、宮崎県出身のドラマーで、サザンオールスターズのメンバーとして広く知られる。1978年のメジャーデビュー以来、サザンのドラムを担い続け、バンドの長い歴史を足元から支えてきた存在だ。サザンは桑田佳祐のソングライティングや歌声に注目が集まりやすいが、その楽曲が単なるメロディの強さで終わらず、しなやかな躍動感を持っているのは、松田のドラムが楽曲全体の呼吸を整えているからでもある。長年にわたって大舞台に立ち続けながら、歌をつぶさず、しかもバンド感を失わせないドラマーは、日本のポップス史でもそう多くない。
歌を生かすドラミングが、サザンの“らしさ”を形作ってきた
松田弘の魅力は、技巧を誇示するよりも、曲ごとに必要なノリを的確に作ることにある。ロックの力強さ、ファンクやソウル由来のしなやかさ、さらには日本語の歌メロを気持ちよく乗せる柔らかさが共存しているのが特徴だ。サザンオールスターズの楽曲は、陽気なポップソングから切ないバラードまで振れ幅が広いが、そのどれにも無理なく対応できるリズムの芯があるからこそ、バンドとしての統一感が保たれてきた。前に出過ぎないのに、いなくなると成立しない。松田弘のドラムは、サザンの和洋折衷なポップ感覚を支える土台として、日本のバンド音楽のひとつの理想形を示している。
今日聴くなら
今日聴くなら、まずはサザンオールスターズの代表曲で、松田弘のドラムが作るしなやかな推進力を確かめたい。賑やかな曲ではビートの弾み方に、バラードでは抑制の効いた間合いに耳を向けると、サザンの楽曲がなぜこれほど自然に身体へ入ってくるのかが見えてくるはずだ。コーラス面でも重要な役割を担ってきた人だけに、単なるドラマーとしてではなく、バンド全体の呼吸を作る存在として聴き直すと面白い。4月4日は、サザンの華やかさの奥で鳴ってきたリズムの芯に注目したい日である。