3月24日は、持田香織の誕生日からEvery Little Thingの時代を超える歌をたどる

3月24日は、Every Little Thingのボーカリストとして長く親しまれてきた持田香織の誕生日。90年代後半から2000年代にかけてJ-POPの中心を走ったEvery Little Thingを思い返すと、持田の声が運んだ繊細さとポップさのバランスはやはり特別だ。春の入口にあたるこの日は、ELTの楽曲がなぜ今も聴き継がれているのかをあらためて考えるきっかけになる。
1978年3月24日生まれ、1996年にEvery Little Thingとしてデビュー
持田香織は1978年3月24日生まれ。Every Little Thingのボーカリストとして広く知られ、グループは1996年8月7日にシングル「Feel My Heart」でCDデビューした。90年代のJ-POPがミリオンセラーを連発し、テレビと街中のタイアップが強く結びついていた時代に、ELTは打ち込みを軸にした都会的なサウンドと、親しみやすいメロディで一気に存在感を高めていく。そこで中心にいたのが持田香織の歌声だった。透明感だけではなく、少し影を含んだニュアンスがあり、楽曲をただ明るいポップスに終わらせない。デビュー期のスピード感の中でも、耳に残る個性がはっきりあったことが、ELTを単なる時代のヒットメイカーで終わらせなかった理由の一つだ。
「Time goes by」に象徴される、90年代J-POPの普遍性
Every Little Thingの歩みを語るうえで外せないのが、1998年の代表曲「Time goes by」だ。この曲は失恋や時間の流れを静かに見つめる歌として長く愛され、90年代J-POPの定番曲の一つになった。持田香織自身も後年、この曲を歌っていた当時はまだ歌詞の意味を深く理解し切れていなかったと語っているが、だからこそ当時の若さと切なさがそのまま刻まれているとも言える。ELTはダンサブルな初期曲だけでなく、こうした抒情性の強い楽曲でも大衆に届いた。その振れ幅の広さが、グループの寿命を伸ばし、持田香織を単なるヒット曲の歌い手ではなく、時代の感情を預かるボーカリストとして位置づけた。
今日聴くなら
今日聴くなら、まずはデビュー曲「Feel My Heart」で1996年当時の勢いを体感したい。そこには90年代後半のJ-POPが持っていた高揚感と、新しい時代へ走り出す軽やかさが詰まっている。続けて「Time goes by」を聴けば、Every Little Thingが一過性の流行ではなく、人生の節目にふと戻りたくなる歌を残したグループだったことがわかる。3月24日は、持田香織の誕生日をきっかけに、ELTが日本のポップスに残した普遍的なメロディと言葉の強さを味わいたい。